バリュー投資の手法とは

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株式投資の基本は、安く買って、高く売ることだと、よくいわれます。
こうした業績がよいものの、割安に放置されている銘柄を探す手法を、よく「バリュー投資」といいます。
このバリュー投資の本家ともいわれるのが、アメリカの世界的投資家、ウォーレン・バフェット氏ではないでしょうか。

バフェット氏は割安で成長可能性のある銘柄に、集中投資しているといわれています。
こうした、バリュー投資の魅力は、数年後に、二倍、三倍に、株価が跳ね上がる可能性があることです。

一般的に、こうしたバリュー投資の対象となるのは、成熟した大企業というよりも、いまだ成長過程にあるような新興企業であるといわれます。
大企業の場合、たとえ割安に放置されていたとしても、その本来の価値が見直されることはあまりありません。

一方で、新興企業や株式上場したばかりの銘柄であれば、その会社が本来持つ価値に、多くの投資家が気づいていないことも十分にありえます。
こうしたバリュー投資では、まだ多くの投資家が気づいていないような価値を持つ、成長の伸びしろのある企業を探して、先回りして投資することをいいます。

こうした、割安に放置されている銘柄を探す指標として用いられるのが、「PER」と呼ばれる数値です。
このPERが20以下なら、割安であり、今後成長する可能性がある銘柄とされています。

また、割安に放置されており、今後焦点が当たりそうなテーマを持つ企業の銘柄も、バリュー投資の対象となりえます。
最近なら、燃料電池や自動運転、インバウンドなどの関連銘柄があげられます。
こうした、国としても成長を後押しするような業種であり、かつ、株価が低い状態の銘柄を探している投資家もいるようです。

ただ、こうしたバリュー投資の問題点は、株価が低迷したままの状態でも、いつまでも持ち続けなければならないことです。
俗に「握力」とも呼ばれており、株価が急騰するまで、バリュー投資家は資金を回収することができません。バリュー投資は、こつこつと、成長可能性のある銘柄を探し、そうした銘柄を保有し続ける根気がいる手法ともいえます。

また、バリュー投資に注目が集まったのも、アベノミクスにより、金融緩和で株取引が盛んになったことも背景としてあげられます。
こうした金融緩和政策が一段落して、株取引が下火になってきても、このようなバリュー投資の手法で、利益を上げられるのかは、はっきりしない点もあります。